大阪府池田市の冨田裕樹市長(44)が家庭用サウナを市役所に持ち込むなどした問題をめぐり、市議会で27日にあった市長不信任決議案の採決で、公明党の3人が賛成の方針から反対に転じた。不信任案は可決に2人足りず、否決された。公明の市議会議長は辞職した。
不信任案可決には出席議員の4分の3以上の賛成が必要だった。出席した全22議員のうち、公明と、冨田氏がかつて所属した大阪維新の会などの計7人が反対した。賛成は可決に必要な17人に届かず、15人にとどまった。
公明は26日、冨田氏の記者会見直後の市議会各派代表者会議で、不信任案に賛成する方針を表明。27日の市議会でも、「不信任決議が相当」とした調査特別委員会(百条委員会)の調査報告書案や、冨田氏を刑事告発する議案の採決では、賛成した。不信任案採決前の質疑でも、冨田氏に対し「公人としての自覚があるなら、即刻辞職していただきたい」(公明会派代表者の荒木真澄市議)と追及していた。
荒木氏は不信任案採決の直前、一転して反対に回る理由について「不信任決議案が可決されれば、(冨田氏が)間違いなく無謀な選挙をするのではないか。コロナ禍では市民のことを考えないといけない」と記者団に語った。冨田氏を追及していたのに一転して反対することで「議会への視線が厳しくなるのでは」と問われると、「覚悟の上だ」と語った。
公明の多田隆一議長も辞職後…
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