名古屋市の河村たかし市長が5選を決め、一夜明けた26日、愛知県の大村秀章知事は記者会見で、市の新型コロナウイルス対策を巡り「河村さんは関わっていないので、いてもいなくても一緒だ」と発言した。これに対し、河村市長も記者会見で、「あまりに残酷、無知」と強く反発し、市長4期目の「村・村バトル」の火蓋(ひぶた)が早くも切られた。
これまで、大村知事は対立候補の元自民党市議、横井利明氏を「全力で応援する」と公言し、自ら支援者に訴え、集会にも参加した。告示直前の4月9日に発売された月刊誌「文芸春秋」には、「私は河村たかし市長の嘘(うそ)を許さない」というタイトルで9ページの手記を寄稿。河村市長は「選挙妨害だ」と法的措置も検討している。
この日の会見で、選挙結果への感想を求められた大村知事は「率直に受け止めたい」と述べる一方で、「(河村市長は)政治家としての資質に欠けるという考えは変わらない」とこれまでの持論を展開した。
選挙戦で横井氏は、新型コロナ対策として県と市の定例会議を設けることを公約に掲げ、県との連携強化を訴えていた。今後の影響を問われた大村知事は「全県的に私が方針を出して施策を作って市の部局と連携してやってきた。河村さんは関わっていないので、別にいてもいなくても一緒だ」と突き放した。
これを知った河村市長は同日の会見で「あまりに残酷、無知。そういう言い方をするものではない。知事が全部やるわけではない。名古屋市は愛知県の部下ではない」と憤った。さらに「県は市町村の手を借りないとさまざまなことができない。ルールに反するようなめちゃくちゃな話。侮辱的だ」と不快感を示した。
このほか、河村市政に期待することを聞かれた大村知事は「特に申し上げることはありません」と一言。その上で、「選挙では主要政党全てが横井さんを支援し、その関係は変わらない。多様な意見にも耳を傾け、議会と熟議していただかないと何も進まない」と市議会との関係改善を求めた。
こうした指摘に対し、河村市長は「知事と市長が仲良くするのにこしたことはないが『いてもいなくても一緒だ』などと言われて、どうしろというのか。名古屋市に対する名誉毀損(きそん)じゃないか」とヒートアップ。「知事と話してもかまわない」などと譲歩の構えを見せる一方で、「普通は『言い過ぎた』とか、謝ってもらわないといけないのではないか」と話した。【太田敦子、岡正勝】
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