神戸市は21日、75歳以上の市民向けに20日に始めた新型コロナウイルスワクチンの接種予約で、インターネットサイトの設定不具合やサーバーへのアクセス集中により、2日続けて円滑に受け付けができない状態となったと発表した。手続きのため区役所などを訪れた計約720人が予約ができないまま帰ったという。市は21日、会見を開き謝罪した。
市は混雑緩和のため、高齢者のうち75歳以上(約24万人)に先行して接種券を郵送。20日午前8時半から専用サイトとコールセンターで予約の受け付けを始めた。区役所など市内12会場には、サイトでの申し込みを手伝う大学生ら「お助け隊」を配置した。
しかし、サイトで著しい遅延が発生。復旧のめどが立たず、お助け隊の窓口は途中で閉鎖した。コールセンターも係が同じサイトを使うため、円滑に受け付けられなかった。夜になって、委託業者の設定が原因と特定し、改善した。
21日は朝から、個人やお助け隊のパソコンなどからのアクセスを受け付けるサーバーがパンク状態となり、接続が不安定に。お助け隊の窓口も順次閉じた。コールセンターのサーバーは正常に作動したという。
2日間通してコールセンターには問い合わせが殺到。電話がつながる割合を示す応答率は、20日は7%にとどまった。
市は改善策として、現在120あるコールセンターの回線や、個人・お助け隊向けのサーバーを増強する方針。(初鹿野俊)
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