晴れ渡った4月の空の下、釧路郡釧路町に新たな活気溢れる店舗が登場した。釧路町木場の商業集積ゾーンにオープンしたパンやビザ、おにぎりの「食のエンターテイメントベーカリー」1号店で店舗名は『あの人はナルシスト』。全国で高級食パン専門店を開業支援しているベーカリープロデューサー、岸本拓也さん(45)が社長を務めるジャパンベーカリーマーケティング(本社・横浜市青葉区)の直営店だ。プレオープンの16日には、釧路町長も顔を見せ『あの人はナルシスト』を連呼、盛り上げ役を買って出た。(写真は、『あの人はナルシスト』のプレオープンに駆け付けた小松茂・釧路町長=左とジャパンベーカリーマーケディングの岸本拓也社長。岸本社長は釧路の夕陽をイメージしたファッションに身を包んでいた)
岸本さんは、横浜・大倉山で開業16年目を迎えるパン専門店「トツゼンベーカーズキッチン」のオーナー。2011年の東日本大震災の際に、被災地でベーカリープロデュースをしたことをきっかけでジャパンベーカリーマーケティングを設立。18年からは、高級食パン専門店『考えた人すごいわ』、『題名のないパン屋』などユニークな名前の高級食パン専門店をプロデュース。北海道でも『乃木坂な妻たち』、『大地はドラムと優しい麦』などを開業支援してきた。実父が空知郡上砂川町出身という縁で北海道への思い入れは強く、2020年には北海道コンサドーレ札幌のオフィシャルパートナーとなり、札幌・狸小路商店街にカレーパン専門店『カレーパンだ。』を直営で出店した経緯がある。
(写真は、店内で販売されているパン)
そして今回は釧路町への直営店舗の出店。その理由について岸本さんはこう言う。「北海道との絆をもっと深めたいと思い、行ったことがなかった釧路に着目した。日本製紙の撤退など人口減少や経済の冷え込みが報じられる釧路の街を何とか元気にできないかと考え、何度も釧路の街に足を運んだ結果、勢いを感じる場所が釧路町木場だった」
ケンタッキーフライドチキン店舗跡に出店を決めたことについて、「建物にリゾート感と昭和後期の懐かしさを出したかったので、旧ケンタッキー店舗はイメージにピッタリだった」と言う。ウッドデッキのテラス席も配置、外壁は緑色と黄色を使って懐かしさが漂うようなカラーリングにしたという。
店舗名は『あの人はナルシスト』、サブコピーを『are you happy?』。いかにも岸本らしい店舗名について、「地元の人たちと話していて強く感じたのは地域を愛していることだった。地域や自分を愛することはすごく大事だと感じた。パンも主役、自分たちも主役ということで、『ナルシスト』とネーミングした。自分が輝けば、人を輝かすことができるという願いを込めた」と話した。続けて「自分が幸せでなければ、人も幸せにできないので、『are you happy?』というコピーを付けた。日常の中でささやかな幸せを届けながらパンを作り、10年、20年と続いてこの街に根付いていけたらと思っている」と語った。
16日のプレオープンには小松町長も出席、「数ある自治体の中でわが町を選んでくれたことに感謝したい。商業集積地のこのエリアは、釧路・根室管内で公示地価が最も高い一等地。この街に多くの方々を呼び込む象徴的な店舗になり、一緒にこの地域を盛り上げていきたい」と期待感を示した。挨拶の中で小松町長は、店舗名の『あの人はナルシスト』を何度も繰り返しつつ、「びっくりするような名前だけど印象が強くていいね」と話した。
店舗では、『カレーパンだ。』で販売している『Sexyカレーパンのほか、オリジナルソーセージを使った『天狗ドッグ』、ジャージー牛乳仕様の『カスタードクリームパン』、高級食パン、オリジナルジャム、ピザ、さらに横浜青葉台の『和食飯くり家』監修の『ふっくりんこ』を使ったおにぎりも提供する。
岸本さんは、こう締めくくる。「美味しさに積み上げられた体験的な要素をもっと増やしたいと思って品揃えの幅を広げた。おにぎりを置くのも憩いの場としての位置づけから。食パンは日常のニーズを満たすためものだが、この店には楽しんでもらえる要素が詰まっている」
店舗従業員は社員5人、パート25人の計30人。パートは全て新規に雇用した。なお、店舗では月商1000万円以上を予定している。
(写真は、店舗で働く人たちが勢揃いした集合写真)
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