Sunday, February 14, 2021

高い津波起きなかったが、もう少し震源浅ければ…「今回はギリギリだった」地震調査委員長 - 読売新聞

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 福島県沖を震源に最大震度6強を観測した13日夜の地震について、政府の地震調査委員会は14日、臨時会を開き、陸側の岩板(プレート)の下に沈み込んだ海側の「太平洋プレート」内部で起きたと発表した。震源が約55キロ・メートルと比較的深く、海底が大きく変形しなかったため、被害を伴う大きな津波は発生しなかった。

 震源は、東日本大震災の震源の南西約110キロ・メートルで、震災の余震域にあたる。同委員会によると、津波は宮城県・石巻港で20センチ、仙台港や福島県相馬市などで10センチを観測。今回の地震後、余震が54回発生し、うち3回は震度3以上だった(15日午前10時現在)。

 気象庁は、地震発生から約1週間、最大震度6強程度の地震に注意するよう呼びかけている。同委員会の平田なおし委員長(東京大名誉教授)は、「もう少し震源が浅く規模が大きければ、高い津波が発生した可能性がある。今回はぎりぎりだった。津波は30センチの浸水でも大人が足を取られてしまう。沿岸に住む方は改めて津波に注意してほしい」と強調した。

 今回の地震では、激しい揺れが広い範囲で観測された。東北大の日野亮太教授(地震学)によると、このタイプの地震は、震源が深いため津波を伴いにくい一方、浅い地震に比べて揺れが広い範囲に及びやすいという。人が感じやすい「ガタガタ」とした小刻みな揺れが生じるのも特徴といい、日野教授は「今回の地震は震源が陸に近かったこともあり、震度が大きくなった」と話している。

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