東京・池袋で2019年4月、暴走した乗用車にはねられた母子ら11人が死傷した事故で自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われ、禁錮5年の実刑が確定した旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(90)が12日、支援者を通じて「暴走はブレーキとアクセルを間違えた結果だった。過失を反省するために刑に服してまいりたい」とのコメントを発表した。飯塚元院長は同日、東京・霞が関の検察庁に出頭した。今後、刑務所に収容される見通し。
飯塚元院長は出頭前に「収監にあたって」とのタイトルの文書を支援者に託した。文書は「刑事裁判では、事故当時の私には踏み間違いの記憶がなかったため、被害者とそのご親族に心苦しくも無罪を主張させていただいた。提出された証拠及び判決文を読み、暴走は私の勘違いによる過失と理解した。事故で多くの方々にご迷惑をおかけしたことをおわびします」などと記載されている。
確定した東京地裁判決(9月2日)によると、飯塚元院長は19年4月19日昼、アクセルをブレーキと踏み間違えて乗用車を暴走させ、横断歩道を青信号で渡っていた松永真菜さん(当時31歳)と長女莉子ちゃん(同3歳)をはねて死亡させ、通行人ら9人に重軽傷を負わせた。【遠藤浩二】
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