東日本大震災の津波で被災した仙台市若林区藤塚地区に21日、「アクアイグニス仙台」がオープンし、初日から多くの来場者でにぎわった。
リゾート施設運営会社「アクアイグニス」(東京都)が三重県菰野町などで展開する複合リゾート施設で、仙台では同社と深松組などが共同で運営する。災害危険区域に指定された同地区の集団移転跡地に立地し、約3万2500平方メートルの敷地に温泉施設やレストラン、農業ハウスを整備。周辺の観光施設などとともに誘客の拠点として期待がかかる。
オープニングセレモニーで、郡和子市長は「藤塚地区の新たな歴史や文化を未来につなぐ施設ができた。沿岸部をよりにぎわいのある地域にしていきたい」とあいさつ。前日の内覧会で、入店するイタリア料理店を監修したシェフの日高良実さんは「地元食材の新たな一面を、イタリアの食文化とともに味わい楽しんでほしい」と語った。
午前11時半にオープンを迎えると、さっそく多くの人が訪れた。ベーカリーの前には長蛇の列ができる盛況ぶり。日帰り温泉施設「藤塚の湯」も親子連れなどでにぎわい、“初風呂”を満喫していた。
姉と共に訪れた青葉区の主婦、及川千恵子さん(71)は「平日だからと思ってきてみたけれど、こんなに混んでいるとは」と苦笑い。お目当てのベーカリーは入れず、地域の野菜や魚介類を取りそろえるマルシェで買い物を楽しんだ。「津波で何もなくなった場所。被害が見えなくなるのはいいことか悪いことかわからないけれど、いい施設ですね」と話していた。
アクアイグニス仙台は、市営バス停「中野」から徒歩約13分。地下鉄東西線「荒井駅」からはシャトルバスが運行する。
からの記事と詳細 ( 仙台市沿岸部 複合リゾート初日盛況 ベーカリーに長蛇の列 - 読売新聞オンライン )
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