山本氏は10月8日、東京のJR新宿駅前で演説し、衆院選には自民党の石原伸晃元幹事長の地盤、東京8区から野党統一候補として立候補すると電撃的に出馬表明した。 「さあ、それでは選挙区の発表やらせてもらいます。いつになったら決めるのか、と言われ、今日発表することにしました。東京8区の杉並です。石原家のご子息のおひざ元。東京でも最強と言われる、盤石な人です」 これまで出馬する選挙区をひた隠しにしてきた山本氏。ホームグラウンドともいえる新宿の街頭での出馬表明と、サプライズ感を演出した 「石原さんは今も岸田政権を支えている。経済再生担当大臣だった時、消費税を15%、掲げて選挙と言っていた。消費税は社会保障に一部しか使われていない。消費税が上がり法人税が下がる、大企業への減税の穴埋めだ」 選挙を前にこう先制攻撃をかけた。 そして山本氏は2012年に東京8区から出馬した時の自身の得票数をボードに映し出した。山本氏の得票は約7万票、石原氏の約13万票には遠く、及ばなかった。この時の選挙は旧民主党や共産党の候補も出馬した。山本陣営関係者はこう語る。 「12年にもし野党統一候補で一本化していれば、山本氏と反自民党の票数は石原氏を少し上回ったでしょう。山本氏は今回、野党統一候補として出馬すれば、勝てると東京8区を選んだ。ただ、すでに立憲民主党の候補者がいる。強引に出ると野党共闘がうまくいかなくなる、考え直せ、と進言した人もいたようですが、表明してしまった」 すでに立憲民主党は東京8区に吉田晴美氏を擁立、野党統一候補となる調整が進んでいた。一方、山本氏自身は本当に野党統一候補になれるのか、と問われると「こんなこと、調整しないとできませんよ」と言い、野党統一候補だという認識を述べた。 しかし、8日に記者会見した立憲民主党の枝野幸男代表は、山本氏の東京8区からの出馬について難色を示していた。
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