Sunday, August 1, 2021

園長1人運行、常態化か 送迎バス5歳児死亡 福岡県が特別監査 - 毎日新聞 - 毎日新聞

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通常通り開園した双葉保育園には子供を預けに来た保護者の姿があった=福岡県中間市で2021年8月2日午前8時24分、奥田伸一撮影 拡大
通常通り開園した双葉保育園には子供を預けに来た保護者の姿があった=福岡県中間市で2021年8月2日午前8時24分、奥田伸一撮影

 福岡県中間市にある認可保育園の私立双葉保育園で送迎バス内にいた園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)=同市=が熱中症で死亡した事件で、県と中間市は2日午前、事故の原因やバスの運行状況など園の安全管理態勢を調べる特別監査に入った。園関係者から事情聴取し、問題が確認された場合は是正を指導する。

 園側の代理人弁護士や市などによると、40代の女性園長は事件があった7月29日、運転手として1人でバスに乗車し、冬生ちゃんの降車確認を怠り、職員間の連携が不十分で出欠の情報共有もできていなかったとみられる。園には23人の保育士がおり認可保育園の配置基準は満たしていたが、運転する園長だけが乗車していたことが常態化していたとみられる。

 一方、送迎バスの運行は公費補助の対象ではなかったため、行政側の監査項目に入っていなかった。事態を重く見た県と市はこれまでの経緯や職員を同乗させなかった要因も調べる。園は送迎バスの運行を当面見合わせる方針。

 一方、中間市に隣接する北九州市では7月30日、児童の安全管理の徹底を求める通知を市内の各保育所に出し、県も市町村を通じて同様の注意喚起をした。

 園では2日朝、子供を送り届ける保護者の姿があった。園の送迎バス運行中止で、保護者は自家用車で子供を預けに来ていた。ある母親は「事件が起きたことで、今後も預け続けていいか不安を感じている。転園も検討している」と話した。【中里顕、奥田伸一】

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