2021年08月30日20時37分
菅義偉首相(72)は30日、自民党の下村博文政調会長(67)を首相官邸に呼び、新型コロナウイルス禍に対応する追加経済対策の取りまとめを指示した。同時に9月29日投開票の党総裁選に自身の対抗馬として立候補するなら策定を任せられないとして、進退を判断するよう求めた。これを受け、下村氏は出馬を断念した。
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総裁選には岸田文雄前政調会長(64)が出馬を表明。高市早苗前総務相(60)が意欲を示し、石破茂元幹事長(64)も立候補の可能性を排除していない。9月17日の告示まで半月以上あり、構図はなお流動的だ。
首相は下村氏との会談で「総裁選に出馬するなら(経済対策策定を)お願いすることにならない」と早急な進退の判断を要求。下村氏は「熟慮して返事する」といったん持ち帰った。この後、安倍晋三前首相、所属する細田派の細田博之会長と対応を協議。出馬見送りを首相に伝えた。
下村氏はこの後、記者団に「総裁選に出馬しながら政調会長として仕事をすることは整合性が問われる。政調会長を辞任することは責任放棄になり、私利私欲と映る」と断念の理由を説明した。
党三役の一人である下村氏に対しては、細田派からも「新型コロナ対応に責任を持つ方は出馬すべきではない」(世耕弘成参院幹事長)と自重を求める声が上がり、政権内で更迭論も出ていた。
首相はこの後、二階俊博幹事長と会談し、経済対策取りまとめを重ねて要請。二階氏は記者団に「経済対策を打つなら思い切ったものをやらないといけない」と語った。首相は次期衆院選で経済対策をアピールし、その後の国会で補正予算を成立させるシナリオを描いているとみられる。
一方、政府・与党は30日、野党が要求している9月7~16日の臨時国会開催に応じない方向で調整に入った。積み残しの予備費などが残っていることから早期の補正予算は不要と判断した。ただ、自民党幹部は、首相が9月の衆院解散を決断した場合に短期の国会を召集する可能性には含みを残した。
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