新型コロナウイルスワクチンの接種券を巡っては市区町村の発送時期による格差が生じ、早めに接種できる、できないという差が出ている。しかも、国の接種会場では接種券が必須だ。五輪会場が集中する東京23区内の状況はどうなっているのか。【首都圏取材班】
墨田は昨年8月から準備
臨海部に水泳の東京アクアティクスセンターなど競技会場が林立する江東区とボクシング会場の両国国技館がある墨田区は既に16~64歳への発送を終え、65歳以上の1回目の接種率も60%を超えた。
墨田区の担当者によると、昨年8月から区医師会と頻繁にウェブ会議を開いて連携し、打ち手の確保もスムーズに進んだという。昨年12月から選挙管理委員会の職員4人をワクチン担当に据えて準備を進め、担当者は「『変異株に負けるな』とスピード感を持って臨んだこともよかった」と話す。
中野は最大週2万回の接種能力
また10日に64歳以下の区民への接種券を送付した中野区の高村和哉広聴・広報課長は言う。「4月下旬から75歳以上の集団接種、5月21日からは区内140の医療機関でも個別接種を開始し、65歳以上の接種が計画通り進んだ。1日3カ所の集団接種も実施し、最大週2万回の接種が可能になった」
寝耳に水の国の方針転換
ただ、国の接種会場で対象年齢が引き下げられたことは各区にとって「寝耳に水」だったようだ。
ある区の実務担当者は「国の会場の18~64歳への接種開始は“まさか”だった」と話す。同区は基礎疾患がある人や高齢者施設職員らのために細かな日程を組んでいた。それが国の方針で、問い合わせが殺到し、業務に支障をきたしたという。
「元々は国の動きが遅かったことからその尻拭いをさせられているのに、『接種が遅れている自治体はサボっている』と印象づけるためにやっているように見える。裏切られた気持ち」と憤る。
新宿、杉並は若者接種にシフト
一方、区によっては優先接種する対象世代のシフトもみられ、歌舞伎町などの繁華街を抱える新宿区は、若年層への接種を重視し、集団接種で20~39歳を7月7日からと先行させる。40~59歳、16~19歳はワクチン供給量に応じて順次予約を進める。
区は「行動範囲が広い年齢層は感染する可能性も高く、かかりつけ医がいる人も少ない」と分析している。高齢者はかかりつけ医などの個別接種に誘導しているという。
また、杉並区は感染者の約50%が20~30代だ。60~64歳に続いて7月13日から12~39歳の接種予約を始める。藤山健次郎広報課長は「アクティブに行動する20~30代に先に接種を受けてもらい、若者の感染者数を抑えることで全体の感染者数を抑えたい。10代にも夏休み中に接種を受けてもらうことにした」と話す。
浅草や上野など外国人観光客が多い台東区は64歳以下への接種券発送が25日以降になる予定だ。国の会場での早期接種を希望する人への個別対応を16日から始めたところ、17日は希望者の長い行列ができ、午前10時前には締め切った。
豊島は接種券発送を前倒し
豊島区は、40~64歳と16~39歳で接種券の発送日を分けた。池袋保健所の澤田健司新型コロナウイルスワクチン接種担当課長は「16~64歳の接種券送付は7月末の予定だったが、個別接種の予約が多く、区の接種会場に空きがあることから、接種券の発送を1カ月前倒しした」と語る。
板橋など問い合わせが殺到
14日に40~64歳の区民へ接種券を発送していた板橋区では、自衛隊大規模接種センターで18~64歳の接種を受け付けるとのニュースが流れると区への問い合わせが殺到した。ある担当者は苦笑しながら明かす。
「われわれもマスコミの報道で知るのが現状。ただ、『こうなるのでは』と想定はできていたので対応の準備をしていた」
足立区は、64歳以下の区民を8区分し、28日の62~64歳を皮切りに順次発送する予定だが、発送スケジュールの前倒しも検討している。21日に緊急事態宣言からまん延防止等重点措置へ移行し25日には都議選の告示を控える。ある職員は「平日週末に関係なく業務に追われています」と話した。
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