この1週間で国内で観測された地震回数は前週に比べると若干多い水準です。 関東から東北の太平洋沿岸で地震が多く発生し、中部や近畿の内陸部での地震も目立ちます。この期間に震度3以上の地震は5回発生しました。(9月27日~10月3日10時の集計)
国内:日本海中部でM6.1の深発地震が発生
9月29日(水)17時37分頃、日本海中部を震源とするマグニチュード6.1、深さ394kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道幕別町、岩手県普代村、福島県いわき市、茨城県日立市、埼玉県宮代町などで震度3、北海道から関東にかけての太平洋側を中心に広い範囲で震度1以上の揺れを観測しました。 太平洋プレートが深くまで沈み込んだ所で発生したと見られます。深発地震と呼ばれる、非常に深い所で起きるタイプで、日本海中部を震源とする深発地震で震度3以上を観測するのは、1993年1月以来となります。 日本海全体に範囲を広げると、2003年7月に日本海北部を震源とするマグニチュード7.1、深さ487kmを震源とする地震で、最大震度3を観測した以来です。
深発地震特有の異常震域が見られる
今回の地震は震源が日本海でしたが、強く揺れたのは太平洋側がほとんどです。 震源の浅い地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布することが多いものの、深発地震では地震波が伝わりやすい太平洋プレートに沿って遠方の地域に揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布となることがあります。 「異常震域」は大きな深発地震が起きた時、ごく普通に見られます。頻度が高い震源が浅い地震と違った震度分布であるため、「異常」という用語が使われており、現象そのものは異常ではありません。 太平洋プレートが深く沈み込んでいるオホーツク海、三重県南東沖から東海道南方沖、鳥島近海などでは同様の深発地震が発生することがしばしばあり、マグニチュード7以上の規模の地震も発生します。 2015年5月には小笠原諸島西方沖でマグニチュード8.1の地震が起きて、遠く離れた神奈川県二宮町で震度5強を観測しています。
からの記事と詳細 ( 週刊地震情報 2021.10.3 日本海の地震で太平洋側が震度3 異常震域の震度分布(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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