福井県あわら市の製薬会社「小林化工」が製造した爪水虫などの皮膚治療薬(経口薬)に睡眠導入剤の成分が混入していた問題で、同社は11日深夜、この薬を服用した患者1人が死亡したと発表した。また、県の調査で、同社が厚生労働省から承認された手順に反し、製造工程で原料をつぎ足していたことも判明。この過程で誤って睡眠導入剤の成分を補充したという。
同社によると、患者は経口抗真菌剤のイトラコナゾール錠50「MEEK」を服用し、10日に死亡した。同社は、服用と死亡との因果関係などを詳しく調べる。同社は患者の死亡について「極めて重く受け止め、改めて心より深くおわび申し上げます」とのコメントを出したが、亡くなった患者の性別や年齢、居住地は明らかにしていない。
誤ってつぎ足された原料は睡眠導入剤の成分「リルマザホン塩酸塩水和物」で、亡くなった患者が服用した薬のロット番号は「T0EG08」。この成分は含んでいないが、つぎ足しをしていたとみられるイトラコナゾール錠100と同200についても回収を進めている。県は、混入した工程などが医薬品医療機器法違反にあたるとみて、9日の立ち入り調査に続く追加調査を検討している。
同社は、睡眠導入剤が混入した錠剤を処方された患者364人を11日までに特定し、使用を中止するよう連絡した。県によると、患者は全国31都道府県にわたり、最多は大阪府の58人、次いで徳島県の57人、岐阜県の49人、東京都35人、愛知県28人の順で多かった。意識消失や記憶喪失などの副作用の報告は133件(12日正午時点)に上り、このうち入院が確認されたのは34件。服用による意識障害などが原因とみられる交通事故は16件起きているという。【岩間理紀、横見知佳】
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