東京・墨田区の女子高校生の遺体を置き去りにしたとして群馬県の夫婦が逮捕された事件で、逮捕された夫が女子高校生とのツイッターのやりとりについて妻に追及されたという内容の供述をしていることが分かりました。容疑者夫婦の自宅周辺でその夫婦像を取材しました。 墨田区の高校3年生(18)の遺体が山梨県内の物置小屋で見つかった事件で、警視庁は9月1日午前、群馬県渋川市の小森章平容疑者(27)と妻の和美容疑者(28)の自宅を捜索しました。警視庁によりますと遺体は足を投げ出すように座った状態で発見され、行方不明になった時と同じ服装だったということです。しかし今も携帯電話は見つかっておらず、警視庁は事件発覚を免れるために小森容疑者夫婦が携帯電話を処分した可能性があるとみて調べを進めています。 事件発覚から2日がたち、容疑者夫婦と女子高校生の関係性がだんだんと見えてきました。 出会いのきっかけはツイッターでした。夫の章平容疑者は調べに対し「妻に携帯電話を見られ、ツイッターのやりとりを追及された」「3人で話し合うために呼び出した」と供述しているということです。容疑者夫婦の自宅近くにある防犯カメラには、3人が8月28日午後8時ごろに容疑者の自宅に到着し、そのまま一夜を共に過ごした後、翌29日夜に自宅から3人で車に乗って移動している映像が残っていました。そして30日朝、山梨県の小屋に着いたということです。その時の様子について妻の和美容疑者は「気持ちの整理がつかなくなって殺害した」という趣旨の話をしています。警視庁は殺害の計画性はなく、小屋に着いてから殺す考えに至った可能性もあるとみて捜査を進めています。 ではなぜ犯行に至ったのでしょうか。小森容疑者夫婦を知る周辺住民に話を聞くとその夫婦像が見えてきました。近所の人からは「本人から聞いたわけではないが、もともと前に旦那がいたがDVに遭っていたらしい。結婚して小森になったと話し、うれしそうに旦那さんを紹介していた。“姉さん女房”じゃないけどそんな感じ」といった証言が聞かれ、和美容疑者は近所の人たちにうれしそうに結婚の報告をしていたといいます。さらに「妊娠していた。5カ月」という証言も得られました。周辺住民によりますと夫の章平容疑者は名古屋に住んでいて、妻の和美容疑者の妊娠が判明してから2人で群馬県内の家で住み始めたばかりだったということです。まさに幸せな夫婦生活が始まった矢先の事件となりました。 警視庁は殺人の疑いも視野に調べを進めていて、遺体が遺棄された山梨県の小屋の捜索も行いました。また、2日には容疑者夫婦の車を調べるということです。 一方、女子高校生が通っていた都内の私立高校では夏休みが明け、1日から学校が再開しました。高校の校長は取材に応じ「(女子生徒は)世の役に立つ、人の役に立つ方向に進みたいという希望があったようだ。終業式にはいつも、生徒全員が新学期・始業式にそろって集まろうと話をしているが、その望みが崩れた。ただただ非常に残念」と無念な思いを語ってくれました。
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