銀座ルノアールはベーカリーに参入する。粉でパン生地を仕込むところからつくるスクラッチ製法をウリとするベーカリーの新ブランド「BAKERY HINATA」を立ち上げ、17日に1号店「大宮大成町店」(埼玉県さいたま市)をグランドオープンした。
コロナ禍で外食が厳しい環境下におかれる中、外食にとどまらない需要の開拓が背景にあるとみられる。
同社が長年提供しているコーヒーとの親和性の高いパンの製造・販売を新たに手がけることで、中食・内食ニーズも掘り起こしていく。
手間暇かけた製法と豊富な品揃え、時短化のオペレーションで差別化を図った。
冷凍生地の品質向上が図られ冷凍生地が主流となる中で、粉からパン生地を仕込むところにこだわった。
13日の内覧会で取材に応じた渋谷朋樹経営戦略室課長は「実際につくってみると、冷凍生地と食べ比べたときの味の違いは歴然で、粉から仕込んだほうがおいしく感じられた」と胸を張る。
テラス席を含め店内に22席を設けてイートイン需要も見込むが、メーンはテイクアウトとなる。
イートインスペースよりも広いスペースの厨房で10種類以上の生地がつくられ、ここから派生して112種類のパンを取りそろえ、防疫に配慮しすべて個包装で販売される。「季節によって商品構成を変えたりして、お客様に選ぶ楽しみを提供していきたい」という。
カレーパンの具材やクリームパンなどの一部具材も厨房の自家製となっている。
ラインアップ全体でお得感のイメージも打ち出す。価格帯は100円以下の商品から400円程度の商品を取りそろえて幅を持たせている。「客単価は1千〜1千500円を想定し、月商2千万円を目指していく」。
コーヒーは、キーコーヒーの「氷温熟成珈琲ブレンド」のホットとアイス。同社初導入のテイクアウトコーヒーシステム「KEY’S CAFE EX」で販売する。
会計は、トレイ上の複数のパンの値段と種類をカメラ・AIで一括識別する「ベーカリースキャン」(ブレイン社)を導入。これによりレジ業務の省力化・時短化を図り、回転率を高めていくほか、従業員と来店客の対面時間を短くすることで防疫対策にもつなげる。
なお、2店舗目の出店が決定しており、今後5年間で20店舗の展開を計画する。
銀座ルノアールがベーカリー参入 生地から店内製造 品揃え100種以上 AI活用し時短会計もは食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。
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