Wednesday, September 22, 2021

中国と台湾「TPP加盟」巡り激突、難題を捌くのは議長国・日本 - JBpress

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東アジア「深層取材ノート」(第105回)

中国の習近平国家主席(写真:新華社/アフロ)

 日本時間の9月22日夜10時前、ビッグニュースが飛び込んで来た。台湾が、正式にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)への加入を申請したというのだ。

 先週9月16日夜、中国の王文濤(おう・ぶんとう)商務部長(日本の経産相に相当)が、「TPPの加入に向けた書面を、協定の取りまとめ役であるニュージーランドの担当大臣に提出した」と発表したばかりだ。昨年11月20日、APEC(アジア太平洋経済協力会議)のオンライン首脳会議の席で、習近平主席が「TPP加盟を積極的に検討する」と表明。それから10カ月を経て、ついに正式に加入を申請したのだ。

日本とアメリカで進めた対中国の経済包囲網だったが・・・

 TPPは、米バラク・オバマ政権と日本の安倍晋三政権が、「中国への経済包囲網を敷く」という暗黙の了解のもとに、2016年2月に計12カ国を巻き込んで締結した高度な自由貿易協定だった。ところが、翌2017年1月にドナルド・トランプ大統領が就任するや、たちどころに離脱してしまった。

 その後、日本が中心となって、翌2018年3月に、11カ国で締結した。以後、日本は「アメリカが戻って来る日」を、首を長くして待ち続けている。特に今年1月、オバマ政権の延長のようなバイデン政権が発足したことで、期待感は高まった。

 だが、政権発足から8カ月を経た現在でも、バイデン大統領の口から「TPP復帰」のアナウンスはない。来年秋の中間選挙を見据えて、貿易上で少しでもアメリカに不利と思われかねない行動を取ると、有権者が共和党側に向いてしまうと恐れているのである。

 そうしている間に、一週間と違わず、中国と台湾が相次いでTPPに加入申請した。この日本が主導する環太平洋の枠組みは、いったいどうなっていくのか? この問題を長く取材している中国の大手経済紙記者に聞いた。

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