
千葉県柏市で、新型コロナウイルスに感染した30歳代の妊婦が、入院先が見つからずに17日に自宅で早産し、新生児が死亡していたことがわかった。妊婦は妊娠29週で、一人で自宅療養していた。感染者の急増で病床が逼迫(ひっぱく)する中、コロナ治療と産科の両方に対応できる医療機関は限られており、感染した妊婦について受け入れ体制の整備の重要性が浮き彫りとなった。 【図表】ワクチン副反応、予想以上に年代間で差
柏市保健所によると、妊婦は今月9日に発熱などの症状が出て、検査の結果、11日に感染が確認された。当初は症状が軽く、自宅で一人で療養していた。保健所は14日、初めて健康観察の電話をして、妊婦だと把握。血中酸素濃度から、入院対象となる「中等症相当」と判断し、翌15日から受け入れ先の病院を探す入院調整に乗り出した。
しかし、入院先が見つからないまま2日間が過ぎた。17日朝に保健所が電話で体調を確認した際、妊婦が腹部の「はり」や出血を訴えたため、保健所や県、妊婦のかかりつけ医が計5回、複数の医療機関に受け入れを要請したが、入院先を見つけられなかった。
妊婦は17日夕、自宅で男児を出産。119番で柏市消防局の救急隊員が駆けつけたが、男児は心肺停止状態で、同日午後6時過ぎ、搬送先の病院で死亡が確認された。妊婦の命に別条はないが、コロナの中等症で入院しているという。
市保健所の沖本由季次長は19日の記者会見で、「妊婦の受け入れは、呼吸器系と産科系の連携がないと難しい」とした上で、「保健所としてもじくじたる思い。助けられたかは不明だが、もう少し早く入院できれば、手厚いケアはできたと思う」と述べた。
秋山浩保市長は同日、読売新聞の取材に「市内の産科医ネットワークと連携して再発を防ぐ方策を考えたい」と述べた。熊谷俊人知事も定例記者会見で「入院するべき人が入院できない状況を重く受け止めている」と述べ、医療機関の連携強化を図る考えを示した。
異変時入院先 事前調整必要
新型コロナに感染した妊婦について、厚生労働省は、「入院勧告」の対象としている。妊娠後期(28週以降)に感染すると、早産率や重症化リスクが高まるとの報告があるからだ。
からの記事と詳細 ( 一人で自宅療養の感染妊婦、入院先見つからないまま腹部はり・出血訴え…自宅出産し新生児死亡(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3miIsRr
日本
0 Comments:
Post a Comment