神戸市北区の路上で2010年10月、近くの私立神戸弘陵高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、兵庫県警が今年に入り、事件当時17歳だった愛知県のパート従業員の男(28)=殺人容疑で逮捕=が事件に関与していたことをうかがわせる有力な情報を入手していたことが捜査関係者への取材でわかった。
男は当時、現場近くに住んでいたとみられ、県警は堤さんとの接点を詳しく調べている。
男は10年10月4日午後10時45分ごろ、北区筑紫が丘4丁目の路上で、堤さんの体を刃物のようなもので複数回刺すなどして殺害した疑いがあるとして4日に逮捕された。県警は男の認否は明らかにしていない。
警察庁は12年12月、容疑者逮捕につながる情報提供者に最高300万円を払う捜査特別報奨金の対象とした。県警は目撃証言から作った似顔絵を公表して情報を募ってきた。それ以降、約920件の情報が県警に寄せられていたという。
捜査関係者によると、今年以降に入手した情報に、容疑者特定につながる有力な内容が含まれていた。県警は男が住む愛知県に捜査員を派遣して裏付け捜査を進めてきた。4日午前に男の自宅を訪れて任意同行を求め、愛知県警小牧署で逮捕した。
兵庫県警によると、堤さんは事件当時、中学生だった女性と自動販売機の前に座って話していた。約10メートル離れていたところで座っていた男が近づいてきて突然刃物で襲われたという。
堤さんは女性に逃げるよう指示した。その後、堤さんは約70メートル離れた横断歩道上で倒れている状態で見つかった。女性は当時、「知らない男だった」と話していたという。
「明るくて元気な将太さんへ」 現場で人々が祈り
神戸市北区の路上で2010年10月、私立神戸弘陵高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、当時17歳だった愛知県のパート従業員の男(28)が4日、殺人容疑で逮捕された。事件現場には5日にかけて多くの人が訪れ、堤さんを改めて悼んだ。
容疑者逮捕が報じられた4日夜以降、神戸市北区の事件現場には花や飲み物などが次々と供えられた。
近くの主婦、高尾祥枝さん(…
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