浜松市は7日、同市東区の「リリーズ」(加藤恵美子代表取締役)が運営する認知症高齢者グループホーム「グレィス有玉」(同区有玉南町)と有料老人ホーム「天王謝老夢(しゃろうむ)」(同区天王町)で、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)がそれぞれ発生したと発表した。同日までに確認された両施設関連の感染者は計20人。市は「同社従業員の往来で感染が拡大した可能性が高い」とみている。クラスターの発生は県内14、15例目で、高齢者施設は初めて。 7日、浜松市を含め県内では計30人が陽性と確認された。1日の感染者数としては、同市で30人が陽性と確認された7月25日と並び県内最多となった。 同市が7日発表した感染者17人のうち14人が両施設関係者だった。6日までの発表分を含めると、施設別の内訳はグレィス有玉が従業員と入所者の計15人、天王謝老夢が従業員と家族・親族、入所者の計6人。このうち従業員1人は両施設を兼務している。両施設とも入所者は個室で生活しているが、ホールで一緒に食事を取る場合もあった。 陽性が確認された入所者の年代は80、90代のほかに100歳代も1人いるが、いずれも軽症か無症状者。全員が市内の医療機関に入院する方向で調整している。感染していない入所者は両施設で生活を継続する予定。感染拡大の防止策を講じるため、両施設には県の要請で災害派遣医療チーム(DMAT)が派遣されている。 最初の発症者は10月31日、天王謝老夢の従業員が37・3度の発熱を訴え、11月2日に陽性と判明した。同従業員の家族の1人が両施設を兼務する従業員で、陽性と確認されたため多数の濃厚接触者が浮上した。市は両施設の全従業員と入所者計67人を検査した。 施設関係者への取材では、グレィス有玉では入所者と家族の面会も行われていた。市は「最初の感染経路は不明」としている。 ■伊豆の国で6人 沼津、富士で各2人など 県などによると県内では7日、新型コロナウイルスの感染者が浜松市の高齢者施設のクラスター(感染者集団)14人を含む過去最多タイの30人確認された。うち1人は先にクラスターが発生した順天堂大静岡病院に入院していた函南町の高齢者で、10月27日に治療上の理由で別の医療機関に転院した。 浜松市の感染者は、いずれも市内在住で20歳未満の女性、20代女性、浜北区の20歳未満の男性の3人と合わせ計17人。ほかに伊豆の国市で6人、沼津、藤枝市で各2人、静岡、磐田市で各1人の感染が確認された。 伊豆の国市は市立保育園に勤務する40代女性職員と、市立小中学校に通う同職員の子ども2人の感染を発表した。駿東伊豆消防本部によると、県が発表した沼津市の感染者は沼津南消防署管内の出張所に勤務する20代の男性消防隊員。4日に感染が確認された同消防本部の別の消防隊員と同じ出張所に勤務しているという。
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