Tuesday, March 12, 2024

元組合長射殺に無罪「気にしていた」 工藤会壊滅へ警戒する県警 - 毎日新聞

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控訴審判決が開かれる福岡高裁に入る工藤会トップの野村悟被告らを乗せたとみられる警察車両の列=福岡市中央区で2024年3月12日午前9時19分
控訴審判決が開かれる福岡高裁に入る工藤会トップの野村悟被告らを乗せたとみられる警察車両の列=福岡市中央区で2024年3月12日午前9時19分

 全国唯一の特定危険指定暴力団「工藤会」(北九州市)トップの野村悟被告(77)に対し、1審の死刑判決を破棄し、無期懲役とした12日の福岡高裁判決。市民が襲撃された4事件のうち、唯一、殺人罪に問われた1事件について、無罪と判断した。直接証拠がない中、高裁は「推認」に基づいてトップの共謀を認定することに慎重な姿勢を示した。工藤会の壊滅を目指し、「頂上作戦」を展開してきた捜査当局は判決の影響を注視する。

 「驚いた。直接証拠がない事件のため、気にはしていたが……」。工藤会トップの野村悟被告(77)に対する1審の死刑判決が控訴審で破棄され、一部が無罪となったことに、ある福岡県警捜査幹部はそう吐露した。

 控訴審で無罪となった元漁協組合長射殺事件(1998年)は、県警が工藤会の壊滅を目指し、2014年に着手した「頂上作戦」で最初に野村被告らを逮捕した事案で、起訴された市民襲撃4事件のうち唯一の殺人事件だった。

 工藤会の会長に野村被告が就いた00年以降、…

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