被害の大きかった岩手・宮城・福島の3県では、この13年で道路や防潮堤といったハード面の整備がおおむね完了した一方で、人口減少が進んでいます。
住民基本台帳によりますと、3県の沿岸と原発事故で避難指示が出ていたあわせて43自治体のうち、震災前と比べて人口が10%以上減った自治体は全体の8割にあたる35自治体にのぼっています。
こうした中NHKが岩手・宮城・福島の被災地の1000人にWEBで行ったアンケートで被災者同士の交流や地域のコミュニティー作りの活動状況について聞いたところ、▽「変わらない」が56%と最も多くなった一方、▽「やや減った」が18%、「減った」が16%となり、3割を超える人が減ったと回答しました。
住民の高齢化や人口の流出で活動ができなくなったなどの声が多く、交流が減った影響について複数回答で聞いたところ、▽「町に暮らす魅力が減った」が50%となったほか、▽「地域防災の体制が弱くなった」が26%、▽「精神的な孤立を感じている」が26%などとなりました。
被災地では住まいやインフラなどの復興は進んだ一方、いまも心に大きな傷を抱えて苦しみ、元の生活を取り戻せず前に進むことが難しい人たちもいます。
また、13年前の震災と原発事故で自宅を失った人などが暮らす災害公営住宅では、入居者の高齢化が進み、当初開かれていた住民どうしの交流イベントも減少するなどして、住民の孤立が深刻化しています。
国は震災から10年が過ぎた2021年度からの5年間を「第2期復興・創生期間」と位置づけて被災者の心のケアやコミュニティー作りなどソフト面の支援を継続していますが、長期的な視点で被災者の暮らしをどう支えていくのかが引き続き大きな課題となっています。
からの記事と詳細 ( 東日本大震災と福島第一原発の事故から きょうで13年 | NHK - nhk.or.jp )
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