強い寒気の影響で、日本海側を中心に16日から17日朝にかけて大雪となった。東京と新潟を結ぶ関越自動車道では、雪で動けなくなる車両が相次いだ。16日夕から立ち往生しているという車のドライバーは「恐怖を感じた」と語った。
新潟県から神奈川県の自宅に戻る途中だった会社員の脇屋義信さん(46)は、関越道の塩沢石打インターチェンジ(IC、新潟県南魚沼市)の約2キロ手前で、17時間以上にわたって車内に閉じ込められている。「まさかここまで一気に積もるとは……。生きるか死ぬかの思いです」と語った。
車はまったく前に進まない。車の排気筒が雪で埋もれないように定期的に除雪をしているため、一睡もできておらず「疲れ果てた」という。燃料は十分積んであるが、周囲では燃料を節約するためかエンジンを切って暖房を使っていない車もあるという。
脇屋さんは「昨晩から食事をとっておらず、水も足りなくなってきた」と明かす。「これからどうなるかといった情報がなくて、疲れ果てています。早く布団で横になりたい」。とはいえ車が動くメドは立たず、17日中の帰宅は半ばあきらめているという。
NEXCO東日本や新潟県警高速隊によると、関越道では16日午後から断続的に各地で車の立ち往生が起きている。
上り線では17日午前8時時点で、塩沢石打IC―六日町IC(いずれも南魚沼市)で約15キロの渋滞が発生。下り線でも月夜野IC(群馬県みなかみ町)―湯沢IC(新潟県湯沢町)で17日午前5時40分ごろ、事故により車2台が3車線をふさぎ、通行止めが続いている。
さらに上信越道でも、上越高田IC(新潟県上越市)―妙高高原IC(新潟県妙高市)の区間が17日未明から通行止めになっている。同区間の上り線では車約100台が動けなくなっているという。
県警高速隊は「あちこちで立ち往生が起きており、全容が把握し切れていない」としている。
NEXCO東日本は、関越道で立ち往生している車の運転手らに向けて食料などを提供した。16日深夜から、各ICの管理事務所員が軽食や携帯トイレを手渡したという。同社は、群馬県の谷川岳パーキングエリア(下り)と新潟県の塩沢石打サービスエリア(上り・下り)で、おにぎりやパン、飲み物を提供する準備を進めている。
気象庁によると、24時間の降雪量(17日午前7時現在)は、群馬県みなかみ町で91センチ、岐阜県飛驒市で76センチ、富山市で73センチという。積雪の深さ(午前7時現在)は、群馬県みなかみ町で202センチ、新潟県湯沢町で181センチ、新潟県津南町で170センチという。
冬型の気圧配置は17日午後にいったん緩むものの、18日にかけて、北日本から西日本の日本海側の広い範囲で大雪となる恐れがある。18日午前6時までの24時間の積雪量は、北陸地方で70センチ、東北、関東甲信、近畿の各地方で50センチ、東海地方で40センチ、中国地方で30センチを見込む。気象庁は、大雪による積雪や路面凍結、雪崩の警戒を呼びかけている。(伊藤恵里奈)
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