遊ぶ子どもの声が騒がしいなどと、長年にわたって住民からの訴えがあったことから、今月、長野市の公園が閉鎖されることになり、市は、「よりよい方策について話し合いを続けたが、解決策を見いだせなかった」と説明しました。
長野市青木島にある「青木島遊園地」は、平成16年に地区の要望によって整備された公園で、周囲には住宅や小学校のほか、保育園、それに、学童保育施設の「児童センター」があります。
この公園をめぐっては、設置している長野市がことし2月に、今年度末で廃止する方針を決め、7日までに160件余りの問い合わせがあり8日、市が経緯を説明しました。
それによりますと、公園の開設当初から近くの1世帯が、多くの子どもが一斉に遊ぶため声が騒がしいことや、住宅の敷地に入ったボールを取りに来た子どもたちに、植え込みを傷つけられたなどと訴えていたということです。
市は、公園の入り口を変えるなど対応しましたが、同じ住民から訴えが続いたため、隣接する児童センターは、公園を使うのをやめました。
さらに、住民の代表も交えて協議を重ねましたが、ほとんど公園が利用されず、毎年、借地料がかかることなどから、地区の合意のもと今月、閉鎖することになりました。
長野市などに騒音に悩んでいると訴えていた住民は、NHKの取材に対して、「事前の説明がないまま、公園が設置されたうえ、隣接する児童センターの大人たちが、50人から60人ほどの子どもたちを一斉に遊ばせるなどしたことで生活環境が変わってしまった。児童センターや保育園などには18年間、改善を求め続けたが、担当者も交代するなか改善がみられず、我慢できない日々が続いた。自由に遊ばせるのと好き勝手にするのは違うと思う。うるさく感じるということには理解してほしい」と話していました。
子どもが公園を利用したことがある40代の母親は「子どもたちの遊べる所がなかなかないし、緑があって貴重な場所なので、近くの住民の気持ちも分かりますが、残してほしいです」と話していました。
公園の隣にあり、施設を利用する子どもたちが公園で遊んでいた児童センターの館長は「送り迎えの時に保護者に静かにするよう呼びかけてきました。子どもは外で大勢で遊んだほうが楽しいと思いますし、地域の皆さんも残してほしいと思っているのでとても残念ですが、いろいろな事情があるので、やむを得ないと思います」と話していました。
長野市公園緑地課の平澤智課長は「よりよい方策について話し合いを続けたが、解決策を見いだせなかった。残念だが、苦しい判断で廃止を決断した」と話していました。
長野市によりますと、8日までにメールと電話で、公園の閉鎖について、あわせて317件の意見が寄せられたということです。
大半が市の方針に反対するもので、「1人の意見でなぜ廃止するのか」とか、「公園の廃止には反対です」などという内容だったということです。
一方で、別の地域の住民から「同じように、近所に公園があって大変な思いをしているので、廃止には賛成です」などといった支持する意見が20件に1件ほどあったとしています。
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