22日未明に大分県と宮崎県で震度5強を観測した地震について、気象庁・南海トラフ評価検討会の平田直会長は「南海トラフ巨大地震の想定震源域と重なる場所での強い揺れではあったが、南海トラフの直接のきっかけになるとは考えていない」と語った。地震の規模を示すマグニチュード(M)も、検討会を開く基準値の規模を下回っていたため、気象庁からも平田さんからも開催は求めなかったという。
平田さんによると、南海トラフ巨大地震は、日本列島の下に沈み込む海側のプレートと、陸側のプレートの境界で起こる「プレート境界型」と想定されている。しかし、今回の地震の震源は、海側のプレートの内部だった。強い力がかかっているプレート内部の岩盤が壊れるタイプの地震とみられる。岩盤がずれた方向もプレート境界型の地震とは異なっていた。
平田さんは「しばらくは強い地震が想定される。耐震化されていない建物や固定されていない家具に十分注意してほしい。また、強い揺れで地盤がゆるんでいる可能性があるので、雨が降った場合の土砂災害にも注意が必要」と話した。
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