性別適合手術を行い戸籍上の性別を変更した男性に、手術に至った経緯やその後の体の影響について聞きました。
映像クリエーターの木本奏太さん(32)は7年前、25歳の時に性別適合手術を受け、戸籍上の性別を女性から男性に変えました。その経験や手術後の生活などについてSNSなどで情報発信しています。
手術を受けようと思ったのは10代の後半のころで、その理由について、「自分を隠して生きるのがつらくて、このままでは生きている意味がないのではと悩み、手術をすれば生きていけるように感じた。手術を受けることが目標になっていた」と話していました。
現在は保険の適用となるケースもありますが、当時は手術費用を自分でまかなうしかなかったため20代前半のときに2年間、アルバイトに明け暮れ、200万円をためました。
その貯金で先に胸の膨らみを取る手術を受け、1週間程度は動くことができないぐらいの痛みが続いたということです。
その後、子宮と卵巣を取り出す手術を受け、おなかに10センチくらいの傷痕ができ、痛みもしばらく残ったといいます。
その時の状況について、「胸がなくなった時は自分がいやだったものが無くなったのでうれしさもあったが、子宮と卵巣を取る手術をした実感は痛さだけだった」と話していました。
家庭裁判所などでの手続きを終え、戸籍上の性別が変更されたことを知らせる通知を受けました。
木本さんは「人生に悩んだ時期もあり、ずっと頑張って貯金をしたり手術を受けたりした。この紙1枚のために25年間過ごしてきたのかと思ったら、『嬉しい』という気持ちより、虚無感や脱力感という方が大きかった」と振り返っていました。
そのうえで「法律の要件がなければ手術のために2年間アルバイトをする生活はしなかったし、健康な体にメスを入れるのは望んでいなかった。自分の意思で手術をしたい人は選択できる制度であるべきだが、金銭的な問題などで手術を受けられず、戸籍を変更できない人もいる。手術要件がなくなる方向の判断が、最高裁判所で出たら良いと思う」と話していました。
からの記事と詳細 ( “戸籍上の性別変更に手術は必要か” きょう最高裁が判断 - nhk.or.jp )
https://ift.tt/51SXlGu
日本
0 Comments:
Post a Comment