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石川・志賀町で約2週間遅れの始業式がおこなわれ、児童たちは久しぶりの給食に笑顔を見せました。ライフラインがいまだ復旧しない中、輪島市のベーカリーや時計店では、無料でパンの配布や修理を行う取り組みも。日常を取り戻すために被災者自身が支援の輪を広げています。
ベーカリー店主「皆さんにパンを食べてもらい輪島の復興に」
運休が続いていた石川県のJR七尾線。22日から、七尾駅までの区間で運転を再開しました。
高校生
「交通手段が電車しかなかったので、学校にやっと行けるのがとてもうれしいです」
通学の利用者が多い路線で、七尾駅には、朝早くから多くの高校生の姿がありました。
最大震度7を観測した志賀町の小学校では、約2週間遅れの始業式。
小学生
「いただきます」
お待ちかねの給食も再開しました。
小学生
「家でひとりでずっと食べていたので、ここで教室のクラス全員で食べられてうれしいです」
「家では3食食べられないこともあったので、こうやって食べられてうれしいです」
志賀町の一部地域では、手洗いなどの生活用水として、水道が使えるようになりました。ただ、県内の約5万戸で、今も断水が続いています。
いまだライフラインが復旧しないなか、動き始めた人たちもいます。
輪島市のベーカリー「くまのおうち」では、震災翌日から6日まで、パンを無料で配布。7日からは販売を再開しています。
客
「うちに3人避難してきているので、親戚が。もう絶対喜ぶと思います」
『くまのおうち』店主 古川まゆみさん
「私たちはパンを作ることしかできないので、輪島のためにここからエールを送って、皆さんにパンを食べてもらって、輪島の復興に繋がればいいなと思っています」
時計店店主「復興に10年かかってもまだ75歳、頑張れる年齢」
メガネ・時計店を営む木下伸一さん(65)は、無料でメガネの修理を始めました。きっかけは、古川さんの店を訪れたことでした。
メガネ・時計店「キロク」 木下伸一さん
「1月2日という一番大変なときにパンを焼くというパン職人、職人魂といいますかね。そういったものに大変心を打たれて。私もメガネ職人の端くれですから、私自身にも何かできることはあるはずだと思いまして」
店内はガラスや商品が散乱し、足の踏み場もない状態でしたが、修理道具を持ち出し、1月8日からこれまでに12本のメガネを修理しました。
メガネ・時計店「キロク」 木下伸一さん
「私自身も1月1日の被災のときに、メガネがぶっ飛んで壊れたものですから、こういう状況の人は多数いると思いまして。メガネの修理なら私の体ひとつあれば、工具と私の体一つあればできるので。
私も65歳という年齢ですから、もし復興に10年かかっても、まだ75歳です。まだまだ頑張れる年齢だと思うので、私自身としてはまだまだ希望は捨てていません」
妻の京子さんも、自分にできることはないかと考え、SNSで支援物資や避難所の情報を発信しています。
妻・木下京子さん
「大きな支援というのはありがたいことに全国からいただいているけど、小さいこと、自分のできることをやっていきたいなって。大変だけど、今まで通りやっていきます」
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