鎌倉時代末期(14世紀)に創建された臨済宗大徳寺派の大本山の大徳寺(京都市北区)で、方丈(国宝)の屋根裏から、建立された寛永12(1635)年当時のものとみられる大工道具のノミが見つかり、京都府教育委員会が18日、発表した。現在作られていない両刃のノミで、府教委は「大工の忘れ物ではないか」としている。
方丈は住職の住居や法要を行う場。府教委は令和2年度から方丈の解体修理を実施しており、今年4月に瓦や屋根材などを取り外したところ、天井板の裏側と木材との間に挟まれるようにノミがあるのが見つかった。
鉄製で長さ23・3センチ、刃の幅は1・72センチ。両刃の形状から木材に穴をあけるのに使われていたとみられる。天井裏の木材をくぎ付けする際、長いくぎを使わなくてすむよう、木材に穴をあけており、大きさがノミの刃幅と同じだった。
ノミが見つかった屋根裏の一部は、建立以来初めて解体されたことなどから、府教委は建立当時に使われたものとみている。担当者は「当時も大工道具は高価なもので忘れるのはあり得ないこと。今回はたまたま見つかり、非常に貴重な例」と話している。
両刃のノミは知恩院(京都市東山区)で同時期のものが見つかっているほか、戦国時代の一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)でも発見例がある。建築技術史研究所(福井市)の渡辺晶所長(69)は「両刃のノミは16世紀ごろ、仕上がりがきれいな片刃のノミに代わっており、あまり発見例がない」としている。
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