北海道・知床半島沖で乗客乗員計26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故は、第1管区海上保安本部が業務上過失致死容疑で運航会社「知床遊覧船」(北海道斜里町)の強制捜査に乗り出したことで、新たな段階に入った。14人の死亡が確認され、今も12人が行方不明となっている今回の事故。船の運航を巡っては、「条件付き運航」で出港したり、航行中には営業所にいて船と連絡を取り合う運航管理者の社長が外出していたりと、次々と問題が浮上している。
カズワンの状況、把握する者なし
事故当日の4月23日。知床遊覧船の桂田精一社長によると、午前8時ごろ、豊田徳幸船長=行方不明=と協議してカズワンの出航を決めた。午後から荒天の可能性があったが、航行中に海が荒れたら引き返すことにして出航した船。事故後の記者会見で、桂田社長は自社の対応を「条件付き運航」と言い表した。これに対し、斉藤鉄夫国土交通相は28日の閣議後記者会見で「あり得ない」と突き放した。
午前10時ごろ、カズワンはウトロ漁港(斜里町)を出港した。知床遊覧船が国に提出した安全管理規定は「運航管理者は、船舶が就航している間、原則として営業所に勤務する」と定めている。しかし乗客の家族に示した文書によると、カズワンの出航中、運航管理者の桂田社長は外出していた。しかも運航管理者の補助者として登録した社員もいなかった。営業所にはスタッフがいたものの、自分が不在の間に船に連絡をして航行状況を把握するよう指示も出していなかった。
知床遊覧船の運航基準によると、…
からの記事と詳細 ( 「運航者の常識」通じなかった知床観光船事故 相次ぎ浮上する問題点 - 毎日新聞 - 毎日新聞 )
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