増山祐史 遠藤美波 長妻昭明
京都市の時計店で2022年5月に起きた強盗事件を滞在先のフィリピンから指示したとして、警視庁は29日、住所不定、職業不詳の今村磨人(きよと)容疑者(39)=窃盗罪で起訴=を強盗容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。
今村容疑者は、フィリピンを拠点に18年11月ごろ~20年6月ごろ、60億円以上の被害を出した特殊詐欺グループの幹部とされる。今年2月に日本に移送され、その後に特殊詐欺の窃盗容疑で4回、逮捕・起訴された。
グループ幹部が強盗容疑で逮捕されるのは初めて。22年5月~23年1月には、闇バイトで集められたとみられる人物の強盗事件などが日本各地で起きていた。警視庁、京都府警、山口、広島、千葉の各県警は14日付で合同捜査本部を設置し、これら事件との関連についての捜査も本格化させる。
捜査1課によると、今村容疑者はSNSで集めた20~40代の男女3人=いずれも強盗罪で起訴=らと共謀。22年5月2日午後3時15分ごろ、京都市内の時計店で従業員にハンマーを振り上げるなどして脅迫し、商品ケースから高級腕時計41点(計約6900万円相当)を奪った疑いがある。
事件では、奪われた時計のうち11点を換金役に渡すために岐阜県から東京都に運んだとして、無職の宮沢優樹被告(22)が盗品等運搬罪で起訴された。宮沢被告は22年5月11~13日、時計の換金分などを含むとみられる約100万円を今村容疑者名義の口座に振り込んだとして、組織犯罪処罰法違反罪(隠匿)でも起訴されている。
宮沢被告は、「フィリピンにいる『ルフィ』からSNSで指示を受けた」と供述。京都の強盗事件に関与した疑いがある別の複数の人物も同様の趣旨の説明をしたといい、一部のスマートフォンに「ルフィ」を名乗る人物から指示を受けた形跡があることも判明していた。
捜査1課は、今村容疑者が「ルフィ」を名乗り、フィリピンからスマホなどで事件を指示したとみている。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)
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