大崎事件４回目の再審請求 高裁も再審開始認めず 弁護団は特別抗告へ「アヤ子さん（９５）に申し訳がたたない」[06/05 12:50]
４４年前、鹿児島県大崎町で男性が遺体で見つかった「大崎事件」の再審請求で、福岡高裁・宮崎支部は、裁判のやり直しを認めない決定を出しました。弁護団は特別抗告を行う方針です。
大崎事件は１９７９年、大崎町の牛小屋で男性が遺体で見つかったもので、殺人罪などで服役した原口アヤ子さんは一貫して無実を訴えています。９５歳の原口さんは現在入院中です。
再審請求は４回目で、鹿児島地裁は去年６月、再審を認めず、弁護団の即時抗告を受け高裁が審理していました。福岡高裁・宮崎支部は５日午前１１時に弁護団が提出した「殺人ではなく事故死」とする新証拠について『有罪判決を覆すに足りる証拠ではない』として地裁決定を支持し、裁判のやり直しを認めない決定を出しました。
裁判所前で「不当決定」の紙が掲げられると、支援者からは落胆の声が聞かれました。
そして、弁護団は特別抗告する方針を示しました。
弁護団は正午から会見を開いていて、弁護団の事務局長を務める鴨志田祐美弁護士が、「棄却と分かったときには呆然自失となった。疑わしい時には被告人の利益にということを忘れているのではないか」と話し、今回の決定を批判しました。そして「アヤ子さんに申し訳が立たないという気持ちでいっぱい」と話しました。
また、原口さんの娘も出席し、「日本の司法を変えてほしい」と訴えました。
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